本来、人は自然の中でこそ最も生き生きするものだ
子供を見ていると本来の姿に気づかされる
外の空気を吸って、空の色、風の音、草花の香り、鳥の鳴き声、土の感触を感じる
五感を最大限に研ぎ澄ませ、みるみる表情を輝かせる
生きるってこういうことだなって
子供から教えてもらう この日もそうだった
いつまでも日が落ちかけるまで笑顔で終わりなく走り回るかの彼女を見て
生きることの尊さを嚙みしめた
ジェーン・グドール博士。
チンパンジーと人間の共通点や相違点を明らかにした第一人者です。
動物をこよなく愛し、20代のころからひとりアフリカ奥地の密林に入り調査研究を行った勇敢な女性。獣医師を目指していた私にとっても憧れの存在です。
そのジェーンさんの90歳の誕生日を祝福するRoots & Shoots Youth Conferenceが行われました。
会場は大きな窓で解放感いっぱいの横浜インターナショナルスクール。
Roots & Shootsとは、子どもや若者を対象とした環境プログラムで、あらゆることの土台となる希望の根っこ(Roots)が世界中に広がり、光に向かって進む新芽(Shoots)が困難の壁を突き破りますようにという願いをこめて、ジェーンさんが名付けました。人のため、動物のため、環境のために世界をより良い場所にしていこうと取り組むジェーンさんの思想に賛同する人達がプログラムに参加しています。この日は日本で初めてのYouth Conferenceが行われました。
これまでも気候変動にまつわるイベントはたくさん経験していますが、隅々まで工夫が凝らされた会でした。気候危機の現状にどう思うかについての投票は紙でなく貝殻を使用。
おやつの時間にふるまわれたパンは、四万十川の環境の変化でかつて水揚げゼロになってしまったスジアオノリを練り込んだパン。環境負荷の少ない陸上栽培と海面栽培によってよみがえらせました。
ジェーンさんへのバースデイソングは円になってバナナを持ちながら歌い、終始笑顔の絶えない会でした。
エネルギーに満ち満ちた若者たちのアクションを目の当たりにし、希望や勇気をもらいました。ポジティブに生き生きと生きるために、自分のために気候変動対策はあるのだと確信しました。
イベントの後半に上映された映画『ビッグ・リトル・ファーム 理想の暮らしのつくり方』(アメリカ2018)は干ばつ、山火事、水害、害獣駆除、生物多様性等、人と自然が共生する世界はどうしたら作ることができるのか、そのヒントを与えてくれます。
興味のある方はぜひご覧ください。
*今回の記事のお写真はすべてNathalie Cantacuzinoさんにご提供いただきました*
参考
Jane goodall Institute Japan
https://www.jgi-japan.info/news/20240415-